ふろしき Blog

インターネットビジネスの基本知識やWebテクノロジー、エンジニア組織論について、経験談を交えつつお話します

IE11のEmulateIE10(X-UA-Compatible)でDOCTYPEスイッチに不具合がある(→仕様でした)

(※ 本ドキュメントは古い情報です。正確な仕様は、こちらを参照して下さい。)

IE10までは、「X-UA-Compatible」に対して、「IE=EmulateIE」で指定された対象バージョンのドキュメントモードでは、DOCTYPEスイッチの条件に従いQuirksモードへの切り替えを行っていました。

「IE=EmulateIE10」と指定した場合、Microsoftの公開している仕様に準ずるなら、以下のURLのDOCTYPEスイッチの条件に従う必要があるはずです。

IE10のDOCTYPEスイッチによるStandard/Quirksモードの切り替え一覧表

↓ Microsoftの提供するEmulateIEの仕様
X-UA-Compatibility Meta Tag and HTTP Response Header - Microsoft Developer Network

しかしIE11では、「IE=EmulateIE10」の場合に限り、DOCTYPE宣言を確認せず常にIE10として動作するという不具合があります。これを改善するには、Quirksモードとして動作が必要なWebコンテンツに対して、「IE=EmulateIE9」以下を指定するか「IE=5」と直接指定することで対処する必要があります。

※2013/11/24 : この不具合は、筆者がMicrosoft Connectへ報告しています。
IE11 - BUG / DOCTYPE switch does not work, when I use "IE=EmulateIE10". - Microsoft Connect
※2013/11/27 : えむけい氏の指摘により、本動作は仕様であることが確認されました。

このブログの筆者について

川田 寛

株式会社メディアドゥのVP of Engineering。ネットでは「ふろしき」と呼ばれている。

2009年、新卒としてNTTグループにて仮想化技術・Web標準の研究と技術コンサルティングに従事。2015年よりピクシブ株式会社にて、Webエンジニア・エンジニアリングマネージャー・事業責任者・執行役員などを通じて、技術組織のデザインと技術系の新規事業に関わる。2021年12月より、現職へとジョイン。

ネット事業と技術組織は表裏一体!良いネット事業は良い技術組織から!日本のコンテンツを一つでも多く世界へ届けるべく、技術組織デザインと新規事業の二足の草鞋を履いて邁進中。

このブログでは、主に「インターネット事業のビジネス基本知識」「Webテクノロジーのトレンド」「エンジニア組織の設計手法」について、経験談を交えつつ解説していきます。私と話をしてみたいという方は、以下のフォームより気軽にご連絡ください。

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