ふろしき Blog

コンテンツサービスを科学する株式会社ブートストラップ代表のブログ

テクノロジー

Web標準などエンターテイメント業界に関わる技術についてまとめていきます。

負け組なモバイルWebは、これから本当に復活するのか?Googleが考える次のアーキテクチャ

Google I/O 2015でのセッション「The Next Generation Mobile Web(次世代のモバイルWeb)」がそこそこに激アツな気がしたのですが、予想に反し、あまり注目を集めていません。わかります。大衆向けなメディアだと、AndroidやVR/AR、Google Photosのようなわか…

Webのパフォーマンスモデル「RAIL」とは何か?

ここ数年のうちに、人々が利用するメインコンピューターは、デスクトップからモバイルへと移りました。少ないハードウェアリソース、不安定なネットワーク、逼迫するバッテリー消費、シンプルなユーザインタフェース、開発者はこうした制約の中で、Webサイト…

Webページ遷移時間のパフォーマンス「First Paint」を計測する方法

Webサイトのユーザ体験を向上させる上で、Webページの遷移(ナビゲーション)のパフォーマンスを向上させることは重要です。しかし、ナビゲーションを速くなんて言われても、具体的にどこからどこまでが速ければ良いのかと、悩んだことはないでしょうか。ユー…

これからのWebパフォーマンス改善の考え方

Webの技術は、様々な用途で使われるようになり、ユースケースの多様化が進んでいます。それに追従する形で、技術サイドでも進化することが求められているのですが、残念なことに、インフラ側は入れ替えが急には進まないという問題を抱えています。せっかくの…

布団バサミは世界を変えるのか?WebRTCを使って安価なVR装置を作ったという話

マイクロソフトのHoloLensなんかをみていると、これからはやはりVRとかARみたいな技術がどんどん社会を良く変えていくのだろうと、ワクワクさせられますよね。…とはいえ、こういった技術はネイティブが主流という感じがします。リアルタイム性の高さ、ハード…

さらばPointer Events!まだまだ落ち着かない、入力デバイスのWeb標準事情

人々にとってのコンピュータとはデスクトップのみを指す言葉ではなくなり、モバイルやペンといった様々なデバイスが人々の暮らしに関わるようになりました。こうした事情を鑑みて、Microsoftは「Pointer Events」というWeb標準の策定に力を入れていました。…

モビリティは今、どのように進化しているのか?

デスクトップPCだけじゃなく、モバイルやタブレット、ウェアラブルデバイスの特徴を活かして、仕事を良くしよう。それが「モビリティ」という考え方です。ただ、実際の所はデスクトップとモバイルを隔てる壁が大きかったりします。シンプルにいえば、モバイ…

モビリティとは何か?企業にモバイルが求められる理由

「企業向けのシステムって、これからはモバイルファーストになるんですよね?」「モバイルファースト?うーん、いや、少し違いますね。『モビリティ』の方を、私としては薦めたいのですけどね。うちは、体験を売りたいんですよ。」「モビリティ!?」そう答…

「2014年4月」はIEの歴史を動かした。そこから何が読み取れるのか?

マイクロソフトが提供しているブラウザ「Internet Explorer」の脆弱性問題がTVで大きく取り上げられ、Webの利用者へ混乱をもたらした事件から、約3ヶ月が経過しました。また、IEの重要な機能追加の発表があったマイクロソフト主催カンファレンス「Build 2014…

Google Chromeの開発者が語るこれからのWebに必要なこと、ちょっとした懸念点とか

ーーーー HTML5はネタが出尽くした。あとは、IE8やAndroid2.X標準ブラウザのような、レガシーブラウザがいなくなればいいだけではないか?私は最近、そんな言葉を耳にすることがあるのです。しかし、ブラウザ開発者たちは未だに、そんなことを微塵も感じさせない…

HTML5ハイブリッドアプリ開発を支えるOSS「Cordova」はどのように課題を克服し、進化するのか?

本記事は「HTML5ハイブリッドアプリ開発を支えるOSS『Cordova』シリーズ」の続編です。前回に引き続き、2014年6月10日に開催された「第1回Apache Cordovaスーパー勉強会」にて、アシアル株式会社の田中正裕氏が行なった講演のダイジェストをお届けします。 …

HTML5ハイブリッドアプリ開発を支えるOSS「Cordova」のこれまでの進化、そして課題とは?

本記事は「HTML5ハイブリッドアプリ開発を支えるOSS『Cordova』シリーズ」の2本目です。前回に引き続き、2014年6月10日に開催された「第1回Apache Cordovaスーパー勉強会」にて、アシアル株式会社の田中正裕氏が行なった講演のダイジェストをお届けします。 …

HTML5ハイブリッドアプリ開発を支えるOSS「Cordova」はなぜアツいのか?PhoneGapとの違いは何か?

ハイブリッドアプリとは何か?なぜ今、Cordovaがアツいのか? iPhoneにAndroid、WindowsPhoneと、モバイルデバイスは混沌としており、「ネイティブアプリ」の開発には高いコストが必要とされます。一方で、ブラウザを活用した「Webアプリ」は、パフォーマン…

企業にモバイルを適用する方法「MEAP」の全貌を掴む(4) - IBM Worklight編

企業にモバイルを適用するにはどうすればよいのか?そのための答えの一つに、MEAPが力を持ち始めています。もちろん、MEAPが解決方法の全てというわけではありません。MEAPはベンダ色が強く出るため、毛嫌いする人も少なくないようです。マイクロソフトやア…

企業にモバイルを適用する方法「MEAP」の全貌を掴む(3) - SAP Mobile Platform編

企業にモバイルを導入するにはどうすればよいか?・・・その答えとして、2012年ごろから注目を集めているのが、「MEAP(Mobile Enterprise Application Platform)」と呼ばれるモバイルファーストな製品群です。本連載は、IBMやSAP、Senchaなど、複数の企業が…

企業にモバイルを適用する方法「MEAP」の全貌を掴む(2) - Sencha Space編

Senchaはこれまで、SPA(Single-page Application : 単一ページアプリケーション)を実装するためのフレームワークやツールを提供し、プラグインに頼らないリッチアプリケーションの開発手段を提供してきました。モバイル向けには「Touch」、ノンプログラマー…

企業にモバイルを適用する方法「MEAP」の全貌を掴む(1) - そもそもMEAPとは?

企業でのモバイル活用は関心の高いテーマです。昨年は、BYODという言葉が持て囃され、こちらもそれなりには関心が持たれました。しかし、実態を見てみるとどうでしょう。InformationWeekが1月17日に公開した「5 Big Business Intelligence Trends For 2014」…

日本のシステムの泥臭さにどこまで付き合ってくれるのか?グレープシティのWijmoを3分で把握する

日本のシステムは、ガラパゴスと言って過言ではないほど強い癖を持っているのは、もはや暗黙知というレベルでしょう。この他国を寄せ付けない固有の文化は、日本のSIがコストメリットの大きい国外のパッケージベンダから身を守れた理由とも言われています。…

HTML5は脱バズワードできるのか?エンタープライズ特化のHTML5カンファレンスを開催する

2013年、HTML5というキーワードは大声で散々語られ、メディア側もそれを極力注目されるように報道してきました。そのことが、多くのエンジニアへありがちなバズワードという認識を刷り込み、不安な印象を植えつけたことも少なく無かったようです。ただこれは…

元W3Cの中の人と、エンタープライズのビジネスチャンスについて語った話

変化を好まないSIですが、HTML5が開発方法に変化することを求めている。昨年、私はメディアやカンファレンスなど様々な場所で、その意義について発信してきましたが、「HTML5を使えば"今まで以上"のことができるのだろう」「それなら、あまり関係ない話なの…

Chrome for Business - 企業向けブラウザとしてのChromeの機能、まとめ

Google Chromeは、どちらかと言えばコンシューマー向けブラウザという印象が強いでしょう。実際にそれを裏付けるデータがあります。「StatCounter GlobalStats」の世界ブラウザシェアの内容を結果を確認すると、以下の結果が得られます。 ※ 青がInternet Exp…

Compat Inspector - ソースコードからIE独自機能を機械的に検出しWeb標準へ置き換えさせる方法

古いWebコンテンツではIE独自の機能を利用しないことには、リッチな機能を盛り込むことが実質的に不可能という状況でした。しかし、IE9以上からはWeb標準への準拠が高く、Microsoft側でも、IE独自機能に依存しないWeb標準へ準拠したコンテンツ作りを推奨して…

Windows XPアップグレード時のレガシーWebシステム維持方法まとめ

12年強もの長い期間に渡り利用されたWindows XPも、2014年4月9日をもって延長サポートを終了しEOLです。しかし世間では依然として、騒ぎが落ち着かないようですね。アップグレード問題は、本ブログでもかなり取り扱ってきたネタですが、もう十分に情報が揃っ…

Webアプリのパフォーマンス改善をWeb標準で行う方法、まとめ

「HTML5 Advent Calendar 2013」の24日目の記事です。Webアプリのパフォーマンス改善と言えば、JavaScriptやDOMアクセスなど、既存の技術ベースな改善手法を想像する方も多いでしょう。最近では、こうした改善のあり方を、別の視点からもう少し広げようとい…

無料でIEのマルチバージョンテスト「Modern.IE」開発での利用時の注意点

Microsoftは、6以降の全てのIEの動作をテストできる手段として、「Modern.IE」というサービスを提供しています。タイトルでは無料と言っていますが、実際には一部のサービスのみが無料となっています。本来なら有償のサービスを売り込みたいところなのでしょ…

Firefox向けWebシステム開発でできること・できないこと

Windows 7時代のWebシステム開発は混沌としています。IE8を標準ブラウザとしてサポートしてしまったユーザ企業は、IEがシステムのライフサイクルをカバーできるだけのサポート期間を確保できなくなるため、+αの対策無くして開発を行うことができません。 (※…

Windows 7世代からWebシステム開発指針を変えなくてはいけない理由

Windows 7時代のWebシステム開発は、IEの大幅な設計指針の変更に伴い、開発指針を従来の「バージョン依存型」から「機能/動作検出型」へ変更する必要が生じています。本記事では、その必要性について、IEの過去の歴史やロードマップ、また従来の開発方式を維…

IEのバージョンごとの機能の違い、選定の目安

私はIEの中の人ではないので、IE開発者がどういう考えを持っているかはわかりません。しかし、断言して言えることがあります。最近のIEは各バージョンで明らかに意図したテーマを持ち、リリースされています。各バージョンのテーマを、運用するシステムの目…

HTML5世代のJavaScriptからマウスイベントの扱い方、Pointer Events

この記事は古くなっています。こちらを参照して下さい。これまでマウスイベントの扱いは、以下のような記述方法でした。 var elem = document.getElementById("hoge"); if ( elem.addEventListener ) { // IE9以上/Firefox/Chrome elem.addEventListener("mo…

【企業システムの2020年問題】IE8以下向けのWebシステムのEOLは、2020年より後になってはいけない

バージョン8までのIEは、Microsoftが暗に独自性が高いことを認めているブラウザです。同じHTML/CSS/JSであっても、バージョンごとに異なる仕様として動作することがあります。このため、上位のバージョンのIEで動作させるには「ドキュメントモード」いう機能…

このブログの筆者について

川田 寛

コンテンツサービスの開発や運営代行を専門とする集団「株式会社ブートストラップ」の社長です。ネットではふろしきと呼ばれています。

2009年にNTTグループへ新卒入社し、ITエンジニアとしてクラウド技術・Web技術の研究開発と技術コンサルティングに従事。2015年よりピクシブに入社し、エンジニアリングマネージャー・事業責任者・執行役員CCOなど、様々な立場からコンテンツサービスの事業づくりに関わりました。2021年にメディアドゥへVPoEとしてジョインし出版関係の事業に関わったのち、2023年に独立しています。

関わってきたインターネット事業としては、ECサービスのBOOTH、UGCプラットフォームのpixiv(主に海外展開)、制作ツールのpixiv Sketch、VR・VTuber関連ではVRoid、Wikiサービスのピクシブ百科事典など、10を超える多様なCtoCコンテンツサービス。また、NTTドコモのすご得コンテンツ、メディアドゥのWeb3サービスであるFanTopなど、いくつかのBtoCコンテンツサービスにも関わってきました。

幸運なことに、私はコンテンツに関係する幅広いインターネットサービスのテクノロジー&ビジネスの知識を得ることができました。これを日本のコンテンツ発展に役立てたいと思い、株式会社ブートストラップを創業しました。

このブログでは現在、出版社やIPホルダー、ライセンサーといったコンテンツに関わる人々に向けて、インターネット事業に関するTipsや業界内のトレンドなどの情報を発信しています。私と話をしてみたいという方は、以下のフォームより気軽にご連絡ください。

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