ふろしき Blog

コンテンツサービスを科学する株式会社ブートストラップ代表のブログ

HTML5/Web技術関連トピックス(2013年6月10日まで)

最近週刊に変わりつつありますね。
もうそれでもアリな気がしてきました!

白石さん、こんなチェック毎日できるなんて凄すぎる・・・。
リーダーを見習って、私も頑張らないと!

っというわけで、今週もやって参りました、エンタープライズ向けWeb技術者特化「今週のHTML5/Web技術関連トピックス」です。

PostgreSQLでJavaScriptが使えるだと・・・

なんということでしょう!オープンWebの風がオープン系DBにも吹き込んできたようです。あのV8 JavaScriptが、PostgreSQLに入ったとのこと。

http://code.google.com/p/plv8js/wiki/PLV8

DRMはオープンなWeb技術で、もう使えるの?それとも一生使えないの?

ホットなネタが出て来ました。今週月曜日、ついに開かれたW3Cミーテイング。この中で、デジタル著作権管理について、議論されるのでしょうか?

このあたりのネタについては、今週末あたりに纏めれるかなぁと。

http://www.guardian.co.uk/technology/2013/jun/06/html5-drm-w3c-open-web

"Web Components"がワーキングドラフト継続でアップデート

Web Applications Working Groupにより、Web Componentsのドラフトが公開されました。Webアプリケーションのフロントエンドアーキテクチャの未来を左右する、重要な事件ですね。

今のところ、仕様はまだ概要レベルに留まっているようです。(・・・そうなの?私の誤訳?)改めて紹介しますと、Web Componentsは、Web技術のために作られたコンポーネントモデルと呼ばれる設計思想で、以下5つにより構成されています。

1. Templates

アクティブ化されていない状態のHTMLマークアップの塊を定義するための仕様です。

2. Decorators

CSSのセレクターをベースに、リッチなビジュアルや操作に対する変化をドキュメントに与える仕組みを、テンプレートとして定義するための仕様です。

3. Custom Elements

HTMLの記述者が、新しい要素、新しいタグ名、新しいスクリプトのインタフェースの追加を行うための仕様です。

4. Shadow DOM

DOMツリーをカプセル化して、要素のユーザ・インタフェースにより高い信頼性を与えるための仕様を定義です。

5. Imports

"Templates"、"Decorators"、"Custom Elements"、"Shadow DOM"の4つの仕様をどのようにしてパッケージ化して、リソースとして扱いロードさせるための仕様です。

Web Componentsは、最近ウワサのPolimer.jsがポリフィルしてくれます。リファレンス実装になっているかは不明ですが、それに近しいことをPolimer.jsの人たちが宣言していた気がします。

このあたりは、明日(6/11)に開く予定の「Webアーキテクチャ技術勉強会#01」で発表します。

http://www.w3.org/TR/2013/WD-components-intro-20130606/

"Widget Updates"がノートで公開

Web Applications Working Groupにより、Widget Updatesのノートが公開されました。

この標準は、最近話題になったWidgetに関する仕様です。これまではWebブラウザにインストールされたWidgetパッケージのバージョンアップはユーザ任せになっていましたが、この仕様を実装することで、Webブラウザ側でアップデートを検知し制御できるようになります。

http://www.w3.org/TR/2013/NOTE-widgets-updates-20130606/

"HTML5 Image Description Extension"がワーキングドラフト継続でアップデート

longdesc要素に対して、イメージ付きで説明を与えるための仕様を、拡張として与えるというもの。

http://www.w3.org/TR/2013/WD-html-longdesc-20130606/

W3CがWebアクセシビリティに関するドキュメントを色々公開

モバイル向けアクセシビリティの一例「Implementing UAAG 2.0」がアップデート

UAAGはUser Agent Accessibility Guidelinesの略です。簡単に言えば、モバイル向けのWebブラウザで、アクセシビリティの面でどう実装すべきかというものです。システム開発者にはあんまり関係ないのかな??デザイナーは関係ありそうですが。

http://www.w3.org/TR/IMPLEMENTING-UAAG20/mobile

猿でもわかる、Webアクセシビリティのレビュー方法

変な訳し方をしていますが、大体あっているはずです!こんなドキュメントもW3Cは公開しているんですね。Googleの中の人もこれを参考にしているのかな??だとすれば、素晴らしい参考資料!ただ、参考にしようにも、まだエディターズドラフトなので、もう少し待ちですね。

http://www.w3.org/WAI/eval/preliminary

このブログの筆者について

川田 寛

コンテンツサービスの開発や運営代行を専門とする集団「株式会社ブートストラップ」の社長です。ネットではふろしきと呼ばれています。

2009年にNTTグループへ新卒入社し、ITエンジニアとしてクラウド技術・Web技術の研究開発と技術コンサルティングに従事。2015年よりピクシブに入社し、エンジニアリングマネージャー・事業責任者・執行役員CCOなど、様々な立場からコンテンツサービスの事業づくりに関わりました。2021年にメディアドゥへVPoEとしてジョインし出版関係の事業に関わったのち、2023年に独立しています。

関わってきたインターネット事業としては、ECサービスのBOOTH、UGCプラットフォームのpixiv(主に海外展開)、制作ツールのpixiv Sketch、VR・VTuber関連ではVRoid、Wikiサービスのピクシブ百科事典など、10を超える多様なCtoCコンテンツサービス。また、NTTドコモのすご得コンテンツ、メディアドゥのWeb3サービスであるFanTopなど、いくつかのBtoCコンテンツサービスにも関わってきました。

幸運なことに、私はコンテンツに関係する幅広いインターネットサービスのテクノロジー&ビジネスの知識を得ることができました。これを日本のコンテンツ発展に役立てたいと思い、株式会社ブートストラップを創業しました。

このブログでは現在、出版社やIPホルダー、ライセンサーといったコンテンツに関わる人々に向けて、インターネット事業に関するTipsや業界内のトレンドなどの情報を発信しています。私と話をしてみたいという方は、以下のフォームより気軽にご連絡ください。

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