ふろしき Blog

コンテンツサービスを科学する株式会社ブートストラップ代表のブログ

"Government Linked Data Working Group"とは?

W3Cのトップで紹介されていた、「Government Linked Data WG」の活動がイマイチよく分からなかったので、こちらの内容を参考にしつつ、よくわからないキーワードもぐぐって説明を加えてみました。

Government Linked Data Working Group

私たち"Government Linked Data Working Group"のミッション、それは、行政が扱うデータを効果的に価値が高い状態で扱えるよう、セマンティックWeb技術を活用し、Linked Dataとして標準化し、またそのヘルプとなる情報を提供することにあります。

本グループは、eGovernment Activityのサブグループとして、また密接にSemantic Web Activityと繋がり、行政向けLinked Dataの活用可能な情報の制定と整理を世界規模で行なっています。

Linked Data

Linked Dataとは、文章でなく「データ」のWWWと言えます。従来のWebは人間が理解するための文章は、文章同士をハイパーリンクを通じて繋げていますが、Linked Dataはデータをハイパーリンクで繋げるというものです。ドキュメントはHTMLを用いて記述しますが、Linked Dataによるデータは、RDF(Resource Description Framework)と呼ばれる、別のフォーマットを利用することになります。

RDFは、RDF文、RDFスキーマを利用して、データ構造を機械で明確に解釈可能なフォーマットとして定義して記述します。初版は1999年に公開され、今はW3C勧告になっています。記法は非常に独特です。

rdf:type rdfs:domain rdfs:Resource .
rdfs:domain rdfs:domain rdf:Property .
rdfs:range rdfs:domain rdf:Property .
・・・

RDF http://www.w3.org/RDF/

RDFa

RDFは元々、メタデータ記述言語でした。HTMLの構文に埋め込まれる形で利用するもので、今でもその仕様は検索エンジンのロボットの補助機能として活用されています。標準は2012年5月7日に、W3C勧告となりました。以下のように記述します。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
  <head>
    <meta name="author" content="Hiroshi Kawada" /> <!-- ページの作者 -->
    <link rel="prev" href="doc1.html" /><!-- 前のページ -->
    <link rel="next" href="doc3.html" /><!-- 後のページ -->
    ・・・

RDFa Core 1.1 http://www.w3.org/TR/rdfa-syntax/

なるほど、勉強になりました!

このブログの筆者について

川田 寛

コンテンツサービスの開発や運営代行を専門とする集団「株式会社ブートストラップ」の社長です。ネットではふろしきと呼ばれています。

2009年にNTTグループへ新卒入社し、ITエンジニアとしてクラウド技術・Web技術の研究開発と技術コンサルティングに従事。2015年よりピクシブに入社し、エンジニアリングマネージャー・事業責任者・執行役員CCOなど、様々な立場からコンテンツサービスの事業づくりに関わりました。2021年にメディアドゥへVPoEとしてジョインし出版関係の事業に関わったのち、2023年に独立しています。

関わってきたインターネット事業としては、ECサービスのBOOTH、UGCプラットフォームのpixiv(主に海外展開)、制作ツールのpixiv Sketch、VR・VTuber関連ではVRoid、Wikiサービスのピクシブ百科事典など、10を超える多様なCtoCコンテンツサービス。また、NTTドコモのすご得コンテンツ、メディアドゥのWeb3サービスであるFanTopなど、いくつかのBtoCコンテンツサービスにも関わってきました。

幸運なことに、私はコンテンツに関係する幅広いインターネットサービスのテクノロジー&ビジネスの知識を得ることができました。これを日本のコンテンツ発展に役立てたいと思い、株式会社ブートストラップを創業しました。

このブログでは現在、出版社やIPホルダー、ライセンサーといったコンテンツに関わる人々に向けて、インターネット事業に関するTipsや業界内のトレンドなどの情報を発信しています。私と話をしてみたいという方は、以下のフォームより気軽にご連絡ください。

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